シンガポール日本人学校の編入手続き|学区・必要書類・スクールバス・時期の流れ

シンガポール日本人学校の編入手続きのイメージ

辞令が出て、子どもをシンガポール日本人学校に通わせると決めたあと、次に迷うのが「何を、いつ、どの順番でやるか」です。

この記事で扱うのは、学校選びや学費の比較ではなく、編入学の手続きの流れです。学校の公式サイトと日本側の公式情報をもとに整理しました。

学費の目安や日本人学校とインター校の比べ方は日本人学校とインター校の選び方・費用比較にまとめています。

この記事はこんな方に

  • 💼働く側(駐在員ご本人)にとって会社に出す書類や学費補助の申請を、手続きの流れに合わせて進められる
  • 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとって必要書類・学区・スクールバスなど、編入までにやることがわかる

ざっくり言うと

  • 👪編入の条件は保護者の日本人会入会
  • 🗺️小学部は住所でクレメンティ校かチャンギ校か
  • 📝手続きは必要書類をそろえて早めに
目次

最初に確認する3つのこと(資格・学区・寄付金)

学校の廊下(イメージ)
学校の廊下(イメージ)

手続きを始める前に、次の3点を確認しておくと、あとで止まりにくくなります。

1. 編入学の資格を満たしているか

学校の案内では、編入学の資格として次の3つが挙げられています。

  • 日本の教育関係法規が定める年齢に該当していること
  • シンガポールに在住していること
  • 保護者がシンガポール日本人会の会員であること

なお、シンガポール国籍を持つ子どもは原則として入学できず、政府の承認がある場合は例外とされています。二重国籍などで当てはまるかもしれない場合は、早めに学校へ問い合わせてください(編入学の資格・条件・学区)。

2. 住む場所がどの学区か

小学部はクレメンティ校(西部)とチャンギ校(東部)の2キャンパスで、居住住所によって編入先のキャンパスが決まります。学区を越えての通学は認められていません。

学区の境界線は学校サイトの地図で確認できます。

家探しの段階で「気に入った物件がどちらの学区か」を地図で確かめておくと、通学時間やバスの乗車時間の見通しが立てやすくなります。

エリアごとの住みやすさは駐在家族の住むエリアガイド、契約の流れはコンド賃貸契約の流れと注意点を参考にしてください。

本住まいが決まる前に仮住まい(サービスアパートなど)から通うことも可能とされています。本住まいが決まったら「転居・通学バス変更届」を出します。

小学部は学区制のため越境は原則できませんが、短期間であれば校長の承認で可能とFAQに書かれています(よくあるご質問)。

3. 寄付金はどの区分になるか

編入学の条件として、保護者の勤務先によって寄付金の扱いが分かれます(寄付金・校納金)。

  • 日系企業・団体にお勤めの方:勤務先の法人が所定の「企業寄付金」を学校に納めていることが条件です。金額は日本本社の資本金ベースと当地の駐在員ベースを合算して決まり、法人が負担するものです。まずは人事・総務の担当者に「日本人学校への企業寄付金が納付済みか」を確認してください。
  • 日系企業・団体以外の方(外資系、個人、外国人など):「個人寄付金」S$3,000+GST(消費税にあたる税)を一世帯一度納めます。
  • 外交旅券・公用旅券をお持ちの方、政府関係機関・地方公共団体の職員など:「特別寄付金」S$1,000+GST(一世帯一度)。

寄付金は、オンライン願書の登録後に学校から「寄付依頼書」が発行され、編入学日の前営業日までに納めるよう案内されています。

編入学手続きの流れ(比較表)

学校の案内にある6つのステップを、「いつ・誰が・何をするか」で整理しました。

ステップ 内容 目安の時期 ポイント
1. 書類・情報の準備 保護者のEP(専門職の就労パス)カード、日本人会会員証、子どものパスポート、DP(Dependant’s Pass、帯同家族パス)の申請状況がわかる書類、シンガポールの住所、保護者の現地携帯番号 入国前〜入国直後 住所は仮住まいでも可。DP未取得の場合は「未入手」などと入力し、あとから提出できます
2. オンライン願書の登録 学校サイトのオンライン願書から登録 長期休業を除き、希望編入学日の1か月前まで 書類がそろっていなくても、1か月前を目安に登録するよう案内されています
3. 手続きの案内 学校が願書を確認し、詳細をメールで案内 登録後 現地校・インター校からの編入は編入試験が必要です
4. 正式な願書として成立 必要書類・情報がすべてそろった時点で受理。校納金の案内が届きます 書類がそろった時点 寄付金の「寄付依頼書」も願書登録後に発行されます
5. 校納金の支払い・書類提出 学校指定のシンガポール現地口座へ銀行振込。編入学書類を編入先キャンパスの事務室へ提出 編入学日の前まで 現金・カード払いは不可。提出は保護者本人のみ
6. 編入学日まで 学用品・指定体操服を準備 手続き完了後、最短3営業日で通学可 初日に指導要録の写し(または抄本)と健康診断票を提出

出典:編入学手続き、よくあるご質問(シンガポール日本人学校)

各ステップの詳しい解説

日本人会への入会は早めに

日本人会の会員証が必要書類に入っているため、入会は手続きの最初の一歩になります。

日本人会の案内では、申し込みはオンライン入会申込システムで行います。会員証の到着前でも、申込完了後にフロントから届く「会員番号のお知らせ」メールで日本人学校の入学手続きができるとされています。

出典: 日本人会 入会方法について

会員種別には、勤務先が法人会員になっている場合の「ノミニー」会員と、個人で入る会員などがあります。入会金・デポジット・月会費は種別によって異なります。

勤務先が法人会員かどうかで負担が大きく変わります。まずは会社に確認し、金額は日本人会の会費ページで確認してください。

問い合わせ先は会館2階フロント(6591-8136/6591-8137、info@jas.org.sg)です。

オンライン願書は「書類待ち」でも先に登録

学校は、必要書類がそろい次第早めに申し込むよう案内しています。一方で、書類が未提出でも希望編入日の1か月前を目安に仮申込ができるとしています。

各学期の始業式や、ゴールデンウィーク明けに編入したい場合は、長期休暇に入る前に願書を出すことがすすめられています。

出典: FAQ

EPやDPの発給、住まいの決定は時期が読みにくいものです。そのため、「全部そろってから」ではなく、辞令と着任日が見えた段階で登録しておくのが現実的です。

願書は学校サイトのオンライン願書から登録します。

申込から手続き完了までの期間は家庭の状況によって異なり、願書確認後に担当者から個別に連絡があるとされています。

書類の提出は保護者本人が、キャンパスの事務室へ

編入学書類は保護者のみが受け付けの対象で、代理人による提出や、メール・郵送での提出はできません。編入先キャンパスの事務室へ直接持参します。

FAQでは、学校からの書類の郵送先をシンガポールの会社に変更することは可能とされています。ただし、メール添付や日本などシンガポール国外への発送には対応していないとされています。

つまり、最終的な提出は保護者がシンガポールに入国してからになります。帯同家族が後から来る場合は、先に着任する保護者がどこまで進めるかを家族で決めておくとスムーズです。

校納金は現地口座からの振込のみ

校納金と通学バスの費用は銀行振込で、学校指定のシンガポール現地口座への振込のみ対応しています(現金・カードは不可)。支払いが必要になる前に、現地の銀行口座を開いておく必要があります。

口座開設の流れはシンガポール入国後にやること(携帯・銀行・交通・Singpass)をご覧ください。

校納金の内訳や金額は学校の年度資料で案内されています。学費の目安は日本人学校とインター校の選び方・費用比較にまとめました。

なお、学費の日割り計算はなく、小学部から中学部に上がるときは中学部の入学金・施設費が改めて必要と案内されています。小学部入学時と保護者の勤務先が変わっている場合は、新たに寄付金が発生するケースもあるとされています。

キャンパスの所在地

キャンパス 対象 住所 電話
クレメンティ校 小学部(西部学区) 95 Clementi Road, Singapore 129782 +65 6775 3366
チャンギ校 小学部(東部学区) 11 Upper Changi Road North, Singapore 507657 +65 6542 9600
中学部 中学部 201 West Coast Road, Singapore 127383 +65 6779 7355

出典:アクセス(シンガポール日本人学校)。

クレメンティ校は、ローカル校の「Clementi Primary School」と間違えないよう学校が注意を呼びかけています。タクシーや配車アプリで向かうときは住所で指定すると確実です。

なお、セキュリティ上の理由から、小学部・中学部とも学校見学は受け付けていないとされています。

日本側でやること(教科書・学校の書類)

教科書はJOESで出国前に受け取る

海外に在留する日本人の小・中学生などには、国が日本の小・中学校用教科書を無償で給与しています(文部科学省の制度。対象となる条件はJOESの案内で確認してください)。

年度の途中に出国する場合は、公益財団法人 海外子女教育振興財団(JOES)が配付を担当しています。

出典: 文部科学省:在外日本人子女等への教科書の無償給与

JOESの案内では、出国日が決まってから出国2か月前から申請でき、流れは次のとおりです(JOES:出国前の方)。

  • JOESマイポータルでアカウントを作り、必要事項を入力して申請書を印刷
  • いま通っている学校から「転学児童・生徒教科用図書給与証明書」(原本)をもらう
  • 書類一式をJOESへ郵送
  • 宅配(原則出国2週間前までに発送、送料・梱包手数料2,000円)か、東京の窓口で予約日に受け取り

大事なのは、現地の日本人学校には、これから渡航する子ども向けの教科書は用意されていないという点です(JOES FAQ)。シンガポール日本人学校のFAQでも、出国前にJOESへ申請して教科書を受け取るよう案内されています。

教科書は手荷物で持参するよう案内されているので、引越し荷物(船便・航空便)に入れないよう注意してください。

JOESが配付するのは原則その年度分のみです。渡航後(次年度以降)の教科書は、JOESではなく現地の日本大使館などの在外公館が申請窓口になると案内されています。

前の学校からもらう書類

シンガポール日本人学校のFAQでは、日本出国前に前籍校から次の書類を受け取り、編入学初日に提出するよう案内されています。

  • 指導要録(写)または抄本
  • 健康診断票(一般・歯牙)

あわせて、教科書申請に使う「教科用図書給与証明書」もこのタイミングでお願いすると、学校への依頼が一度で済みます。学校によっては準備に日数がかかるので、転出日が決まったらすぐに担任や学校事務に伝えましょう。

日本の学校の籍は残せない

シンガポール日本人学校は二重在籍を認めていません。日本の学校は「退学」、シンガポール日本人学校には「編入学」という扱いになります。

前の学校の最終登校日が最終在籍日、シンガポール日本人学校の初登校日が在籍初日になります。

出典: FAQ

住民票の転出届や学齢簿の扱いは市区町村の手続きと関係するので、お住まいの自治体の案内も確認してください。日本側の手続き全体はシンガポール赴任準備チェックリストにまとめています。

スクールバス(通学バス)の申込

ランドセルを背負う子ども(イメージ)
ランドセルを背負う子ども(イメージ)

通学バスは、学校ではなく「日本人学校協同組合」が運営しています(通学バス)。

  • 小学部(クレメンティ校・チャンギ校):各キャンパスの「入会案内・コミュなび登録」から手続きします。入会時に、入会申請書・通学バス利用申込書、誓約書、個人情報同意書、GIRO(口座自動引き落とし)申請書の原本を提出します。
  • 中学部:仮予約フォームから希望路線を仮予約します。

2026年度の料金は次のとおりです。

  • 入会金:S$10.90/家庭
  • 出資金:S$100.00/家庭(退会時に返還)
  • 月額利用料:S$305.20/人(小中学部共通)

学校の案内では、1名が偶数月に編入する場合の例としてS$721.30が示されています(入会金・出資金に月額利用料2か月分を足した額と一致します)。

支払いはGIRO(銀行口座からの自動引き落とし)なので、ここでも現地の銀行口座が必要です。

バス協同組合の受付時間は9:00〜16:00(土日祝を除く)です。問い合わせは学校サイトのお問い合わせフォームからです(電話 +65-6775-3366 も案内されています)。

各キャンパスのバスポイントマップ(中学部はピックアップポイントマップ)が案内ページに掲載されています。満席でウェイティングになる可能性がある路線も示されています。

住所が決まったら、マップで最寄りのポイントを確かめ、空き状況を協同組合に確認してください。

制服・体操服・学用品

  • 制服:小学部・中学部とも指定の制服はありません。中学部の式服は、白を基調とした襟付きのシャツ・ポロシャツまたはブラウスに、黒・紺などのズボンまたはスカートとされています。
  • 体操服:小学部は学校指定の青色のTシャツと短パン、赤白帽。中学部は学校指定の青色のTシャツと、市販の黒・紺系の膝上丈ハーフパンツです。
  • 学用品:各キャンパスの資料で確認でき、シンガポールでも購入できるとされています。中学部は基本的に指定はありません。

指定体操服の購入先は編入学手続きページに掲載されています。手続き完了から最短3営業日で通学が始まるので、体操服と学用品はその間にそろえることになります。

日本で買いそろえたい文房具があれば、出国前にキャンパスの学用品リストを見ておくと二度手間が防げます。

時系列チェックリスト(辞令〜初登校)

時期 やること 誰が/どこで
辞令直後 勤務先が日本人学校に企業寄付金を納めているか、日本人会の法人会員かを確認 会社の人事・総務
辞令直後 学区地図を見て、住む候補エリアがクレメンティ校・チャンギ校どちらかを確認 学校サイト
転出日決定後すぐ 前の学校に転出を伝え、指導要録の写し(または抄本)・健康診断票・教科用図書給与証明書を依頼 日本の学校
出国2か月前〜 JOESに教科書を申請(宅配なら原則出国2週間前までに発送) JOES
入国前〜入国直後 日本人会にオンラインで入会申込(会員番号のメールで学校手続きが可能) 日本人会
希望編入日の1か月前まで オンライン願書を登録(書類がそろっていなくても可。長期休業期間は除く) 学校サイト
入国後 現地の銀行口座を開設(校納金の振込、バス代のGIROに必要) 銀行
入国後 EPカード・DP関係書類・パスポート・住所・携帯番号をそろえて願書を完成 学校
入国後 通学バスの入会手続き(小学部は各キャンパスの案内、中学部は仮予約) 日本人学校協同組合
編入学日の前まで 校納金を振込、寄付金(該当者)を前営業日までに納付、保護者本人が事務室に書類提出 学校
通学開始まで(最短3営業日) 指定体操服・学用品を準備 家庭
初登校日 指導要録の写し(または抄本)と健康診断票を提出。教科書を持参 学校
本住まい決定後 転居・通学バス変更届を提出 学校・協同組合

退学・転出するときの手続き

教室の机(イメージ)
教室の机(イメージ)

帰任や学区外への転居などで退学するときは、退学日の1か月前までに書類を学校事務局に出すよう案内されています(退学手続き)。

FAQでは「退学日が確定次第、または退学日の1か月前まで」とされ、保護者が来校して事務局に提出します。

  • 退学届(子ども1人につき1枚)
  • 授業料の銀行自動引落(GIRO)解約届
  • 授業料返還申請書(返金がある場合)
  • Student Passのキャンセルフォーム(学生ビザの場合)
  • 通学バス利用者は、バス関係の書類(退会届、GIRO解約届、出資金返還の同意書、利用代金返還申請書)も必要

授業料・バス代の返金は月単位で、1日でも在籍するとその月の1か月分が必要とされています。退学日を月末に合わせるかどうかは、引越しや航空券の日程とあわせて検討するとよいでしょう。

書類一式は書類一覧にあり、「教科書受領申請書」も並んでいます。

また、退学後12か月以内に再入学する場合、条件によって入学金・施設費が免除されることがあります。

勤務先が変わった場合や小学部から中学部への進学時は追加費用がかかる可能性があります。事務局(+65-6775-3366)に確認してください。

帰任全体の手続きは帰任(本帰国)手続きチェックリストをどうぞ。

よくある質問

会社の人事担当者や代理人に手続きを頼めますか?

学校は代理人による手続きの代行を受け付けていません。書類の提出も保護者本人のみで、メールや郵送での提出はできません。

住まいが決まっていなくても申し込めますか?

できます。住所は仮住まいでもよく、仮住まいからの通学も可能とされています。

本住まいが決まったら転居・通学バス変更届を出します。ただし小学部は学区制なので、本住まいの学区が変わる場合の扱いは学校に確認してください。

定員はありますか?

小学部(普通級)と中学部のメインストリームクラスには定員がないとされています。特別な配慮が必要な子どもや、中学部のグローバルクラスは事前相談が必要です。

特別な配慮を要する編入学は年度ごとに相談の受付期間が設けられているので、学校の案内ページを早めに確認してください。中学3年生での編入も事前相談が必須です。

インター校や現地校から転校できますか?

できますが、シンガポールの現地校やインター校からの編入には編入試験が必要と案内されています。時期や内容は、願書登録後の学校からの案内で確認してください。

教科書を日本で受け取り忘れたらどうなりますか?

JOESの案内では、現地の日本人学校には、これから渡航する子ども向けの教科書は用意されていないとされています。出国前にJOESで申請・受領しておくのが前提です。

JOESのFAQには、出国前に受け取れなかった場合の方法も書かれています。現地を管轄する在外公館(シンガポールでは在シンガポール日本国大使館)で「教科書追加送付申請」を行うことで受領できます。

詳しくはJOES FAQや大使館に確認してください。

関連記事

この記事は一般的な情報をまとめたもので、最終確認日時点でシンガポール日本人学校、シンガポール日本人会、文部科学省、海外子女教育振興財団の公式サイトに掲載されていた内容をもとにしています。手続き・書類・料金は年度ごとに変わることがあります。ご家庭ごとの条件(勤務先の寄付金の有無、国籍、ビザの状況、特別な配慮の必要性など)は、必ず学校事務局や各公式窓口に確認してください。

最終確認日: 2026-10-02

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この記事を書いた人

シンガポールで暮らす日本人家族のための生活情報メディアです。週末のおでかけ、学校・習い事、住まい、お金や手続きのことまで、「知りたかった」をわかりやすくまとめています。読者の皆様にとって有益な情報を掲載するよう努めております。情報の誤りやリクエストは、お問い合わせからお気軽にどうぞ。

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