電気の契約先を選ぶときに見かける「Sembcorp Power」。その親会社がSembcorp Industriesです。
シンガポールの電力供給を支えるガス火力発電と、アジアで広げている再生可能エネルギーが二本柱。日本向けのグリーンアンモニアの計画にも参加しています。
この記事はこんな方に
- 💼働く側(駐在員ご本人)にとって電力・環境分野の取引先として、事業と日本との計画をつかめる
- 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとって家庭の電気の契約先を選ぶとき、親会社の姿がわかる
ざっくり言うと
- ⚡何の会社?ガス火力と再生可能エネルギーの発電・電力販売、工業団地の開発
- 🇯🇵日本とは?双日・九州電力とインド産グリーンアンモニアを日本へ運ぶ計画
- 👔駐在員との接点は?家庭向け電力小売のSembcorp Power、電力・環境分野の取引先
Sembcorpってどんな会社?

「アジアの再生可能エネルギー・低炭素エネルギーの大手」をめざす、シンガポールのエネルギー会社です。
1998年10月に、Singapore Technologies Industrial Corporation(STIC)とSembawang Corporationが合併して生まれました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Sembcorp Industries Ltd |
| SGX(シンガポール取引所)コード | U96 |
| 設立 | 1998年(合併により発足) |
| 本社 | シンガポール |
| 主要株主 | Temasek Holdings(持分約50%、2026年3月末時点) |
| 事業領域 | ガス関連(発電など)、再生可能エネルギー、総合都市ソリューション(工業団地・水・廃棄物処理など) |
| 決算期 | 12月 |
| 公式サイト | sembcorp.com |
事業の中身
| セグメント | 中身 | 純利益(2025年12月期、一時的な損益を除く) |
|---|---|---|
| ガス関連(Gas and Related Services) | シンガポールや英国などのガス火力発電と電力の供給。シンガポールの契約の約8割は5年以上の長期契約 | S$7億100万(前期比4%減) |
| 再生可能エネルギー(Renewables) | 太陽光・風力・蓄電池。稼働中の容量は15.0GW(前年末13.1GW)、建設中を含めると20.4GW | S$1億9,200万(同5%増) |
| 総合都市ソリューション(Integrated Urban Solutions) | アジアの工業団地・都市開発、水処理、廃棄物の資源化 | S$1億7,800万(同3%増) |
工業団地などの都市開発用地は、2025年末時点でアジアに約1万5,800ヘクタールあります。2028年までに1万8,000ヘクタールへ広げる目標です。
業績の規模感
| 項目 | 2025年12月期 | 2024年12月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | S$57億9,900万 | S$64億1,700万 | -10% |
| 純利益 | S$9億8,400万 | S$10億2,500万 | -4% |
| 一時的な損益を除く純利益 | S$10億300万 | S$10億1,400万 | -1% |
英国事業の貢献が減ってガス関連は減益でしたが、再生可能エネルギーと都市ソリューションは増益。一時的な損益を除く純利益は約S$10億と、前期並みを保ちました。
日本とのつながり

日本との接点は、脱炭素の燃料として注目される水素・アンモニアです。
- 🏦 2022年10月、国際協力銀行(JBIC)と、燃料としての水素・アンモニア分野で協力する覚書を締結。日本企業との協業も後押しする内容です
- 🚢 2024年6月、双日・九州電力とタームシートを締結。インドでつくるグリーンアンモニアを、2020年代後半から年20万トン日本へ供給する計画で、主に九州地域の産業向けです
再生可能エネルギーが豊富なインドでアンモニアをつくり、日本の脱炭素に役立てるという構想です。
駐在員の仕事・暮らしとの接点
いちばん身近なのは、家の電気です。シンガポールでは電力の小売が自由化されていて、住まいの電気をどの会社から買うか選べます。
Sembcorp Powerは家庭向けのプランを用意しています。24か月プランでは、毎月50kWh分の再生可能エネルギー証書(REC)を契約者の代わりに償却します。
ランデッドハウスなら屋根の太陽光パネル設置について無料の現地診断も受けられます。
仕事の面では、電力・ガス・再生可能エネルギー・水処理・工業団地の分野で取引先や協業相手になりうる会社です。アジアの工業団地に工場を置く日系製造業にとっても、名前を覚えておきたい会社です。
最近の動き
- 豪州のAlinta Energyを買収(2026年6月11日完了):約110万の顧客を持ち、稼働中・契約済みの発電容量3.4GW、開発候補のパイプライン10.4GWを持つ豪州の電力会社。オーストラリアでの事業基盤を手に入れました。
- 再生可能エネルギーの拡大:稼働中の容量が2025年末に15.0GWへ。
- 都市ソリューションの目標:2028年までに延べ床面積150万平方メートル(稼働中・建設中の合計)を掲げています。
よくある質問
Sembcorp Powerに切り替えるにはどうすれば?
Sembcorpの公式サイトから家庭向けプランに申し込めます。いまの契約の解約条件や、住まいが自由化の対象かどうかは事前に確認しておきましょう。
シンガポールの電気もSembcorpがつくっているの?
Sembcorpはシンガポールでガス火力発電所を運営していて、電力供給の担い手のひとつです。シンガポールの契約の約8割は5年以上の長期契約で、安定した収益源になっています。
Temasekとの関係は?
Temasek Holdingsが約50%を持つ大株主です(2026年3月末時点)。
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数字は各社の公式発表(2025年12月期ほか)に基づきます。この記事は企業情報の紹介を目的としたもので、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。
最終確認日: 2026-10-02 / 最新情報は公式ページよりご確認ください。


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