セントーサ島へ行く前に寄るVivoCity、HarbourFront周辺のオフィス群。駐在家族なら一度は行ったことがあるこの一帯を持っているのが、Mapletree Pan Asia Commercial Trust(MPACT)です。
実は東京・幕張のオフィスビルも持っている、日本とも縁の深いREIT(不動産投資信託)です。
この記事はこんな方に
- 💼働く側(駐在員ご本人)にとって港周辺のオフィスの持ち主と、日本で持つ物件がわかる
- 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとって週末に行く大型モールを持つ会社の姿がわかる
ざっくり言うと
- 🏬何の会社?VivoCityやMapletree Business Cityなど、アジア5市場の商業施設・オフィスを持つREIT
- 🇯🇵日本とは?東京4棟・千葉(幕張)3棟の計7棟のオフィスビルを保有
- 👪駐在員との接点は?週末のVivoCity、オフィスのMBCなど生活と仕事の両方で
Mapletree Pan Asia Commercial Trustってどんな会社?

シンガポール、香港、中国、日本、韓国の5市場に15の商業施設・オフィスを持つREITです。
REIT(不動産投資信託)は、投資家から集めたお金で不動産を持ち、賃料収入の大部分を投資家に分配するしくみです。
MPACTは2011年にMapletree Commercial Trustとして上場しました。2022年に同じMapletree系のMapletree North Asia Commercial Trustと合併して、今の名前になりました。
スポンサーはTemasekが100%を持つMapletree Investmentsです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Mapletree Pan Asia Commercial Trust |
| SGX(シンガポール取引所)コード | N2IU |
| 上場 | 2011年4月27日(当時はMapletree Commercial Trust) |
| 現名称 | 2022年8月3日に改称(Mapletree North Asia Commercial Trustとの合併後) |
| スポンサー | Mapletree Investments Pte Ltd(Temasekが100%保有) |
| 事業領域 | アジア5市場の商業施設・オフィス・ビジネスパーク |
| 物件数・資産規模 | 15物件、S$152億(2026年3月末) |
| 決算期 | 3月 |
| 公式サイト | mapletreepact.com |
事業の中身
運用資産のうちシンガポールが61%、海外が39%。シンガポールではVivoCityを中心に4物件を持っています。
| 市場 | 主な物件 | 運用資産に占める割合 |
|---|---|---|
| シンガポール | VivoCity、Mapletree Business City(MBC)、mTower、Bank of America HarbourFront | 61% |
| 香港 | Festival Walk(商業施設) | 22% |
| 中国 | Gateway Plaza(北京)、Sandhill Plaza(上海) | 9% |
| 日本 | 東京・千葉のオフィスビル7棟 | 6% |
| 韓国 | The Pinnacle Gangnam(ソウル、実質持分50%) | 1% |
いちばんの看板はVivoCityで、評価額はS$40億6,200万。賃貸面積は約108万平方フィート、HarbourFront駅に直結し、セントーサへのアクセスの良さが強みです。
MBCはオフィスとビジネスパークの複合施設で、最大テナントはGoogle Asia Pacific。Samsung Asia、SAP Asia、HSBCなども上位テナントに入っています。
業績の規模感
| 項目(2026年3月期) | 金額 | 前期比 |
|---|---|---|
| 総収入(Gross revenue) | S$8億6,730万 | -4.6% |
| 純不動産収入(NPI) | S$6億5,440万 | -4.3% |
| 分配可能利益 | S$4億2,140万 | -0.4% |
| 1口あたり分配金(DPU) | 7.97セント | -0.6% |
収入は前期比で減りましたが、分配可能利益・分配金はほぼ前期並みでした。VivoCityは好調で、テナント売上+3.7%、来館者数+3.6%、NPIは+7.6%。
稼働率は99.7%です。
日本とのつながり

MPACTは日本に7棟のオフィスビルを持っています(2026年3月末)。
- 東京(4棟): Hewlett-Packard Japan Headquarters Building、IXINAL Monzen-nakacho Building、Omori Prime Building、Higashi-nihonbashi 1-chome Building
- 千葉・幕張(3棟): mBAY POINT Makuhari、Fujitsu Makuhari Building、Makuhari Bay Tower
一方で日本物件の稼働率は、2026年3月末の75.1%から、2026年6月末には56.0%に下がりました。幕張の富士通の契約満了を経たもので、ほかの市場より低めです。
2025年8月には、東京のTS Ikebukuro Buildingと横浜のABAS Shin-Yokohama Buildingを売却しました。日本の物件を絞り込んでいます。
駐在員の仕事・暮らしとの接点
- 週末の買い物・お出かけ: VivoCityはセントーサに行く前後に寄りやすく、家族来訪時のコースにも入れやすいモールです
- オフィスとして: MBC、mTower、Bank of America HarbourFrontはMPACTのオフィス物件。GoogleやSAPなどのグローバル企業が入居し、取引先訪問で行くことも
- 日本の物件とのつながり: 幕張や門前仲町のビルの大家がシンガポールのREITというのは、日本側の不動産・金融の仕事をしている人には押さえておきたいポイントです
最近の動き
- 日本の2物件を売却(2025年8月): TS Ikebukuro Building(8月22日)、ABAS Shin-Yokohama Building(8月28日)
- Festival Walk Towerを売却(2026年2月): 香港Festival Walkのオフィス部分をHK$19億6,000万で売却
- 借入比率の低下: 売却代金を借入の返済に充て、借入比率(aggregate leverage)は36.5%に低下
- VivoCityの好調: 2026年3月期の賃料改定率は+14.1%
よくある質問
VivoCityはCapitaLandのモールではないの?
VivoCityはMapletree系のMPACTが保有しています。CapitaLand系のモールはCICTなどが持っています。
Temasekとの関係は?
スポンサーのMapletree InvestmentsはTemasekが100%を持つ会社です(2026年3月末時点)。
Mapletree Investmentsは13市場でS$803億を運用しています(2025年3月末)。
日本のどんなビルを持っているの?
東京の門前仲町・大森・東日本橋などと、千葉の幕張にあるオフィスビル計7棟です(2026年3月末)。
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数字は各社の公式発表(2026年3月期)に基づきます。この記事は企業情報の紹介を目的としたもので、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。
最終確認日: 2026-10-02 / 最新情報は公式ページよりご確認ください。


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