HarbourFrontの「Keppel Bay」、電気の契約先の「Keppel Electric」、ニュースに出てくる「Keppel DC REIT」。シンガポールで暮らしていると、Keppelという名前をあちこちで見かけます。
電力・不動産・データセンターを運営しながら、投資家のお金も運用する会社です。
この記事はこんな方に
- 💼働く側(駐在員ご本人)にとって電力・不動産・データセンターの取引先として、事業の全体像をつかめる
- 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとって電気の契約先やマリーナの街並みで見る名前の正体がわかる
ざっくり言うと
- 🏗️何の会社?電力・不動産・データセンターを運営し、ファンドで運用する会社
- 🇯🇵日本とは?三井不動産と東京でデータセンター。系列REIT(不動産投資信託)が東京・銀座にも物件
- 👔駐在員との接点は?電気の小売Keppel Electric、MBFC(マリーナベイ・フィナンシャルセンター)などのオフィスビル
Keppelってどんな会社?

1968年設立。エネルギー転換・都市化・デジタル化の分野で、資産を運用し、みずから運営もする会社です。
20か国以上で事業をしています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Keppel Ltd. |
| SGX(シンガポール取引所)コード | BN4 |
| 設立 | 1968年 |
| 本社 | Keppel Bay Tower(1 HarbourFront Avenue) |
| 主要株主 | Temasek Holdings(持分約21%、2026年3月2日時点) |
| 事業領域 | インフラ(電力・環境)、不動産、コネクティビティ(データセンター・海底ケーブル)、ファンド運用 |
| 決算期 | 12月 |
| 運用資産(FUM) | S$950億(2025年末) |
| 公式サイト | keppel.com |
事業の中身
Keppelの特徴は、自社で資産を持つだけではない点です。投資家から集めたお金でファンドやREIT(不動産投資信託)をつくり、その運用報酬も稼いでいます。
2025年の運用報酬はS$4億5,300万でした。
| 事業 | 中身 | 純利益(2025年12月期、非中核資産を除く) |
|---|---|---|
| インフラ | 発電・電力小売(Keppel Electric)、脱炭素関連など | S$8億300万 |
| 不動産 | 不動産の開発・運営と、不動産サービス(Real Estate-as-a-Service) | S$2億7,300万 |
| コネクティビティ | データセンター、海底ケーブル(Bifrost)など | S$1億7,500万 |
3事業の合計から、本社部門の費用(S$1億5,100万のマイナス)を差し引きます。これが、後で説明する「新しいKeppel」の純利益S$11億です。
上場している系列の投資信託には、次のものがあります。
- Keppel REIT(オフィス)
- Keppel DC REIT(データセンター)
- Keppel Infrastructure Trust(インフラ)
業績の規模感
| 項目 | 2025年12月期 | 2024年12月期 |
|---|---|---|
| 売上高 | S$59億8,300万 | S$57億8,400万 |
| 純利益(新しいKeppel) | S$11億(+39%) | S$7億9,300万 |
| 純利益(非中核資産を含む全体) | S$7億8,900万 | S$9億4,000万 |
| 継続的な収益 | S$9億4,100万(+21%) | S$7億7,900万 |
Keppelは、売却を予定している旧来の資産(非中核資産)を切り分けて「新しいKeppel」の数字を示しています。その純利益はS$11億と前年より39%増えました。
2025年には約S$29億の資産売却を発表し、2020年10月からの累計はS$145億になっています。
日本とのつながり

日本とのつながりの中心は、東京のデータセンターです。
- 🤝 2024年3月、三井不動産と、日本と東南アジアでデータセンターの開発・投資を一緒に検討する覚書(MOU)を締結
- 🏢 2024年11月、Keppelのデータセンターファンドが、三井不動産が開発する東京都西部のデータセンターを取得する契約を締結。Keppelにとって日本で初めてのデータセンター開発案件です
- 💾 系列のKeppel DC REITは2025年9月、千葉県印西市のデータセンター(Tokyo Data Centre 3)を821億円で取得すると発表
- 🏬 系列のKeppel REITは東京・銀座のオフィスビル「KR Ginza II」を保有
さらに、シンガポールと中東・日本を結ぶ海底ケーブルの検討も進めていて、2026年末までに判断する予定です。
駐在員の仕事・暮らしとの接点
まず、家の電気の契約先として。Keppel ElectricはKeppel Infrastructureの子会社です。
シンガポールの電力自由化(Open Electricity Market)で、家庭向けにも電気を販売しています。再生可能エネルギー由来の電気を選べるプランもあります。
オフィスとして。Keppel REITは次のビルを保有(持ち分)しています。
- Ocean Financial Centre
- Marina Bay Financial Centre
- One Raffles Quay
- Keppel Bay Tower
マリーナベイやラッフルズ・プレイス周辺で働く駐在員なら、毎日通っているビルかもしれません。
仕事の面では、データセンター、電力、不動産、インフラ投資に関わる人にとって取引先・協業先になりうる会社です。
最近の動き
- 水素にも対応できる発電所が稼働(2026年5月):600MWのKeppel Sakra Cogen Plantが2026年5月末までに運転を始めました。
- 海底ケーブルBifrost:シンガポールとアメリカ西海岸をインドネシア経由で直接結ぶ海底ケーブルが、2025年12月に商用運用を開始。
- 運用資産が拡大:2026年7月末に運用資産S$1,060億に達し、2026年末の目標を前倒しで達成しました。
よくある質問
KeppelとKeppel DC REITは同じ会社?
別の上場銘柄です。Keppel DC REITはデータセンターに投資するREITで、Keppelグループの上場ファンドのひとつです。
Tokyo Data Centre 3の取得のように、Keppel本体と一緒に投資することもあります。
「新しいKeppel」とは?
売却を予定している旧来の資産(非中核資産)を除いた、今後の中心となる事業のことです。2025年12月期の純利益はS$11億で、非中核資産を含む全体のS$7億8,900万より大きくなっています。
Temasekとの関係は?
Temasek Holdingsが約21%を持つ大株主です(2026年3月2日時点)。
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数字は各社の公式発表(2025年12月期ほか)に基づきます。この記事は企業情報の紹介を目的としたもので、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。
最終確認日: 2026-10-02 / 最新情報は公式ページよりご確認ください。


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