シンガポールに着いてまず契約する携帯電話や、自宅の光回線。その選択肢として必ず名前が挙がるのがSingtelです。
じつはオーストラリアの通信会社Optusや、ITサービスのNCS、データセンターまで持つ、アジアを代表する通信グループのひとつです。
どんな会社なのかをざっくり見ていきましょう。
この記事はこんな方に
- 💼働く側(駐在員ご本人)にとって会社の通信・データセンターの取引先として、事業の全体像をつかめる
- 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとって携帯や自宅のネットの契約先を選ぶときの、参考になる
ざっくり言うと
- 📱何の会社?シンガポールの通信大手。豪Optus、ITのNCS、データセンターも
- 🇯🇵日本とは?1995年設立の日本法人が東京に。日立とデータセンターで協業
- 👔駐在員との接点は?携帯・光回線の契約先の候補。会社の海外ネットワークでも
Singtelってどんな会社?

1879年からの歴史を持ち、シンガポールを拠点にアジア太平洋とアフリカで通信・デジタル事業を展開するグループです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Singapore Telecommunications Limited |
| SGX(シンガポール取引所)コード | Z74 |
| 歴史 | 1879年から(日本法人の会社概要より) |
| 本社 | シンガポール |
| 主要株主 | Temasek Holdings(52%、2026年3月31日時点) |
| 事業領域 | 通信(シンガポール・オーストラリア)、ITサービス、データセンター・衛星、海外の通信会社への出資 |
| グループCEO | Yuen Kuan Moon(2021年1月から) |
| 決算期 | 3月 |
| 公式サイト | singtel.com |
いまは中期戦略「Singtel28」のもと、会社の転換を進めています。目指すのは、通信会社から「デジタルインフラとデジタルサービスのグローバルなプレーヤー」への転換です。
事業の中身
| 事業 | 中身 | 規模(2026年3月期) |
|---|---|---|
| Singtel Singapore | シンガポール国内の携帯・光回線などの通信サービス | 携帯の顧客450万 |
| Optus | オーストラリアの通信会社 | 携帯の顧客1,070万 |
| NCS | 企業・政府向けのITサービス。AIを使った業務変革の需要で受注が過去最高 | ― |
| Digital InfraCo | データセンターのNxeraや衛星通信 | Nxeraの稼働容量200MWを400MW超へ拡大予定 |
| 地域の関連会社 | インドのAirtel、インドネシアのTelkomsel、タイのAIS、フィリピンのGlobeへの出資 | ― |
Singtelの特徴は、自社で通信サービスを提供するだけでなく、アジア各国の大手通信会社に出資していることです。2026年3月期も、関連会社のAirtelとAISが利益の伸びを引っ張りました。
業績の規模感
| 項目 | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 営業収益 | S$142億6,000万 | ほぼ横ばい |
| EBITDA(利払い・税・償却前の利益) | ― | +2% |
| 実質純利益(一時的な損益を除く) | S$27億7,000万 | +12% |
| 純利益 | S$56億1,000万 | +40% |
純利益が40%増えたのは、Airtel株の一部売却などでS$28億4,000万の特別利益が出たためです。
本業ベースの実質純利益も12%増えました。伸びたのは、Airtel・AISの関連会社と、NCS・Digital InfraCo・Optusです。
資産の売却などで資金をつくる「資産リサイクル」は、S$90億の中期目標の半分を超えています。
日本とのつながり

日本には1995年設立の日本法人、シンガポールテレコム・ジャパンがあります。東京・大崎のゲートシティ大崎イーストタワーに拠点を置き、法人向けの通信サービスを提供しています。
- 2024年8月、日立製作所との提携を拡大。日本とアジア太平洋での次世代データセンターとGPU(画像処理用の半導体)クラウドの構築で協業する戦略的提携に合意しました。Singtelのデータセンター・通信の知見と、日立のグリーンエネルギー・冷却・ストレージの技術を組み合わせます。
- 2026年2月、KKRとSingtelの連合がデータセンター大手ST Telemedia Global Data Centres(STT GDC)の残り82%をS$66億で取得すると発表。STT GDCには東京に本社を置く日本法人もあり、取引は2026年9月に完了しました。発表された持分はKKR75%、Singtel25%です。
駐在員の仕事・暮らしとの接点
暮らしでは、携帯電話や自宅の光回線の契約先の候補です。引っ越しや入国直後の手続きは入国後にやること、ネット回線は電気・水道・ネット契約もあわせてどうぞ。
仕事では、日本とシンガポール、アジア各国の拠点をつなぐ法人ネットワークの取引先になり得ます。日本側の窓口として日本法人があるのも心強い点です。
データセンターやAI向けのGPUクラウドなど、IT部門の駐在員が関わることもあるでしょう。
最近の動き
- 2025年5月、インドAirtel株の一部を売却。2026年3月期の特別利益の中心になりました。
- 2026年2月、KKRと組んでSTT GDCの完全取得を発表(企業価値S$138億)。2026年9月に取得が完了しました。
- データセンターのNxeraは、シンガポール、タイ、インドネシアのバタム、マレーシアのジョホールで新しい施設を開き、稼働容量を200MWから400MW超に広げる計画です。
よくある質問
日本語で問い合わせできる窓口はある?
法人向けなら、日本法人のシンガポールテレコム・ジャパン(東京・大崎)があり、日本語のサイトから問い合わせができます。
Temasekとの関係は?
Temasekが52%を持つ筆頭株主です(2026年3月31日時点、Temasek公表)。
Optusとの関係は?
OptusはSingtelグループのオーストラリアの通信会社で、Singtelの中核事業のひとつです。
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数字は各社の公式発表(2026年3月期)に基づきます。この記事は企業情報の紹介を目的としたもので、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。
最終確認日: 2026-10-02 / 最新情報は公式ページよりご確認ください。


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