取引先の資料やニュースで、毎日のように名前を見るDBS。給与口座やスマホ決済のPayLah!
で、すでにお世話になっている駐在員も多いのではないでしょうか。どんな会社なのかを、事業・業績・日本とのつながりの3つの視点でざっくり整理します。
この記事はこんな方に
- 💼働く側(駐在員ご本人)にとって取引銀行や給与口座として関わる相手の、事業と規模感をつかめる
- 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとって毎日使う口座やスマホ決済が、どんな銀行のものかがわかる
ざっくり言うと
- 🏦何の会社?Temasekが約28%を持つ、シンガポール発のアジアの金融グループ
- 🇯🇵日本とは?初の海外拠点は東京。1977年から支店として営業
- 👔駐在員との接点は?DBS・POSBの口座、PayLah!、会社の取引銀行として
DBSってどんな会社?

1968年に政府系の開発銀行として生まれ、いまは19の市場に拠点を持つアジアの金融グループです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | DBS Group Holdings Ltd |
| SGX(シンガポール取引所)コード | D05 |
| 設立 | 1968年(Development Bank of Singaporeとして) |
| 本社 | 12 Marina Boulevard(Marina Bay Financial Centre) |
| 主要株主 | Temasek Holdings(子会社Maju Holdings分を含め28.30%、2026年2月10日時点) |
| 事業領域 | 個人・ウェルスマネジメント、法人向け銀行、市場部門 |
| 拠点 | 19市場(中華圏・東南アジア・南アジア) |
| CEO | Tan Su Shan(2025年3月から) |
| 決算期 | 12月 |
| 公式サイト | dbs.com |
もとはシンガポールの産業を育てるための開発銀行でした。1998年には政府の呼びかけに応じてPOSBを買収し、当時の東南アジア最大の銀行になりました。
海外では、中華圏・東南アジア・南アジアを「成長の3つの軸」と位置づけています。2023年には、台湾でCitigroupの個人向け銀行事業の買収を完了しました。
事業の中身
事業は大きく3つに分かれます。個人部門と法人部門が収入の大部分を占め、そこに為替・金利などの市場部門が加わる形です。
| 部門 | 中身 | 規模(2025年12月期) |
|---|---|---|
| Consumer Banking/Wealth Management | 個人向けの預金・カード・ローンと、富裕層向けの資産運用。POSBもここに入ります | 総収入S$105億4,100万。ウェルスの運用資産はS$4,880億 |
| Institutional Banking | 企業・金融機関向けの融資、貿易金融、資金管理(キャッシュマネジメント) | 総収入S$89億600万 |
| Global Financial Markets | 為替・金利・株式などの売買や資本市場業務。2024年3月に証券(DBS Vickers)などと統合 | マーケッツ・トレーディング収入S$13億7,400万 |
地域別では香港が大きな柱で、2025年12月期の香港の純利益はS$16億900万(前期比+1%)でした。
業績の規模感
| 項目 | 2025年12月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 総収入 | S$229億 | +3%(過去最高) |
| 税引前利益 | S$131億 | わずかに増加(過去最高) |
| 純利益 | S$110億 | −3%(前期S$114億) |
| ROE(自己資本利益率) | 16.2% | ― |
| 預金残高 | S$6,100億 | +12%(為替の影響を除く) |
金利の低下と税負担の増加という逆風で、純利益は3%減りました。それでも、収入と税引前利益は過去最高を更新しました。
支えになったのは手数料ビジネスです。ウェルスマネジメントの手数料は29%増のS$28億1,000万、市場部門のトレーディング収入も49%増えています。
日本とのつながり

DBSにとって日本は、最初に出た海外市場です。1976年に初の海外拠点として東京に駐在員事務所を開き、1977年4月21日に支店として営業を始めました。
いまは大手町ファーストスクエアにあります。2016年には日本で証券ビジネスも始め、アジア企業と日本の機関投資家をつなぐ役割を担っています。
- 2024年11月、日本政策金融公庫(日本公庫)と「スタンドバイ・クレジット制度」で業務提携。日本の中小企業の海外現地法人が、シンガポール・中国・香港・インド・インドネシア・台湾で現地通貨の資金を調達しやすくなるしくみです。
- 2020年9月、セブン銀行とDBSが個人向け海外送金での協業に合意。2021年3月に、セブン銀行ATMでチャージしてアプリ「Sendy」からベトナムへ送金できるサービスが始まり、DBSの送金システム(DBS Remit API)が使われています。
駐在員の仕事・暮らしとの接点
暮らしでは、給与の受け取りや家賃の支払い用にDBSやPOSBの口座を開く人も多く、スマホ決済のPayLah!も身近な存在です。
口座選びは銀行口座比較、キャッシュレスはキャッシュレス決済の記事も参考にしてください。
仕事では、シンガポールで法人口座や融資の取引先を選ぶときに、まず候補に挙がる地場の大手行です。日本の中小企業の現地法人なら、上の日本公庫の制度を使って現地通貨で資金を借りる選択肢もあります。
転職先としては、19市場に拠点を持つ金融グループなので、金融業界で働きたい現地採用の人にとって候補のひとつになります。現地採用ガイドもあわせてどうぞ。
最近の動き
- 2025年3月、長くCEOを務めたPiyush Gupta氏からTan Su Shan氏にバトンタッチ。
- 2026年6月、2027年末までにアジアで18か所のウェルスセンターを新設し、既存の36か所を改装すると発表。シンガポールでは富裕層向けTreasuresの拠点を50%増やします。
- ウェルスの運用資産は2026年1〜3月期にS$4,920億に。
- 2026年4〜6月期の純利益はS$30億8,000万(前年同期比+9%)と四半期で過去最高。上半期の純利益はS$60億1,000万でした。
よくある質問
東京支店で口座の相談や日本語の問い合わせはできる?
できません。東京支店は個人のお客さま向けの業務を扱っていません。
シンガポールのDBS口座については、シンガポールや香港のサポートセンターに問い合わせる形です。公式サイトでも、海外口座について日本語対応はないと案内されています。
DBSとPOSBは別の銀行?
同じグループです。DBSが1998年にPOSBを買収したため、POSBの口座もDBSグループの銀行サービスです。
Temasekとの関係は?
Temasekは財務大臣が100%保有する投資会社です。DBSの株式を子会社のMaju Holdings分も含めて28.30%持つ筆頭株主です(2026年2月10日時点)。
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数字は各社の公式発表(2025年12月期・2026年4〜6月期)に基づきます。この記事は企業情報の紹介を目的としたもので、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。
最終確認日: 2026-10-02 / 最新情報は公式ページよりご確認ください。


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