シンガポールで運転するには|日本の免許切替(BTT)・国際免許・カーシェア

シンガポールで運転するにはのイメージ

シンガポールは公共交通が充実しています。それでも、「やはり車があると便利」と感じる場面もあります。

週末の家族での買い出しや、子どもの習い事の送迎、郊外の公園へのお出かけなどです。

ただ、日本の免許でいつまで運転できるのか、国際免許で足りるのか、切替には何が必要なのかは、滞在期間やパスの種類で変わります。

この記事では、駐在家族が運転を始めるまでの道筋を整理しました。シンガポール警察(Singapore Police Force:SPF、Traffic Police)と日本の警察・大使館の公式情報をもとにしています。

この記事はこんな方に

  • 💼働く側(駐在員ご本人)にとって出張や通勤で運転する場合の、免許の期限と切替手順がわかる
  • 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとって送迎や買い出しで運転したいときに、何を準備すればよいかがわかる

ざっくり言うと

  • 🪪住んで12か月未満なら日本の免許+国際免許で運転OK
  • 🔄12か月を超えるならシンガポールの免許に切替
  • 💻切替はオンラインの事前審査から
目次

まず確認したい3つのポイント(選び方の基準)

シンガポールの道路(イメージ)
シンガポールの道路(イメージ)

どの方法で運転するかは、次の3点で決まります。

1. シンガポールでの居住期間が12か月を超えるか

SPFは、外国免許のまま運転できるのを「シンガポールでの居住が12か月未満の外国人」としています。12か月を超えて居住する外国人は、シンガポールの運転免許への切替が必要です。

1年を超えて駐在する予定なら、赴任直後は国際免許、1年以内に切替、という段取りを最初から考えておくと慌てずに済みます。

2. 保有しているパスの種類

Employment Pass(EP、専門職の就労パス)やDependant’s Pass(DP)で滞在している駐在員・帯同家族と、Work Permit・S Pass(中技能の就労パス)の保有者では、切替後の免許の扱いが異なります。

SPFは、Work Permit・S Pass保有者が切替で得られるのはClass 3C免許(車両重量3,000kg以下・乗客7人以下の乗用車に限る)であると明記しています。

また、Work Permit・S Passで運転手として雇用されている人は、12か月未満でも切替が必要です。仕事で運転する場合は、パスの発行日から6か月以内にシンガポールの免許を取るよう案内されています。

3. 日本の免許の有効期限と、英訳の準備

切替の条件には「有効期限内で、停止・取消されていない外国免許」があります。日本の免許の期限が駐在中に切れる予定なら、赴任前に日本で手続きできないか確認しておきましょう。

また日本の免許は英語表記ではないため、英訳(大使館の抜粋証明など)が必要です。

運転する方法の比較表

方法 対象になる人 必要なもの 費用・時間の目安 日本語対応
日本の免許+国外運転免許証(IDP) シンガポールでの居住が12か月未満の人 有効な日本の免許、日本で取得した国外運転免許証 日本での申請手数料2,250円(警視庁の場合)。原則即日交付。有効期間は発行日から1年 日本の警察で手続きするため日本語
日本の免許+公式の英訳 居住12か月未満で、IDPがない人 有効な日本の免許、大使館などが発行した英訳 大使館の抜粋証明は申請翌開館日から数えて4開館日目以降に交付。手数料は大使館の手数料ページで確認 大使館の窓口は日本語
シンガポール免許へ切替 居住が12か月を超える人(EP・DP保有者を含む) BTT(交通ルールの学科試験)合格、有効な日本の免許、英訳、写真、パス・パスポートなど 切替申請手数料$50。窓口処理の目安20分(SPF記載)。BTT受験料は各ドライビングセンターで確認 SPFの手続きは英語(日本語対応の記載なし)
カーシェア・レンタカー ときどき運転したい人 各事業者が求める免許・書類 事業者・車種・時間で異なる 事業者による
費用は最終確認日時点で各公式ページに記載されていた金額です。改定される場合があるので、手続き前に公式ページで確認してください。

赴任直後:日本の免許+国際運転免許証で運転する

SPFが定める条件

SPFの案内では、シンガポールでの居住が12か月未満の外国人は、次のいずれかを満たせば運転できます。

  • 外国の運転免許と、出身国の認められた機関が発行した国際運転免許証(IDP)を持っていること
  • IDPがない場合は、外国の運転免許の公式な英訳を持っていること

英訳は、自国の大使館・高等弁務官事務所か、大使館が対応していない場合はシンガポールの登録翻訳会社で取得できる、とSPFは記載しています。

日本の国外運転免許証はシンガポールで使えるか

日本で発行される国外運転免許証は、ジュネーブ条約に基づくものです。警視庁の「ジュネーブ条約締約国等」の一覧にはシンガポールが掲載されています。

SPFの記載は「出身国の認められた機関が発行したIDP」です。そのため、日本の警察で取得した国外運転免許証を、有効な日本の免許と一緒に携帯するのが基本の形です。

日本での取り方(警視庁の例)

  • 申請できる人:東京都内に住所がある人(ほかの道府県は各県警の案内を確認)
  • 申請場所:府中・鮫洲・江東の運転免許試験場、神田・新宿の運転免許更新センター、世田谷・板橋・立川の各警察署
  • 必要なもの:運転免許証(マイナ免許証を含む)、申請前6か月以内に撮った写真(縦4.5cm×横3.5cm)、パスポート原本など、以前の国外運転免許証(ある場合)
  • 手数料:2,250円
  • 交付:原則即日(状況により即日交付できない場合あり)
  • 有効期間:発行日から1年間。更新制度はありません

日本の免許が有効期限内であることが申請の前提です。

住民票を抜いたあとの申請可否や、代理申請の条件は都道府県ごとに案内があります。出国前の早い段階で、住所地の警察の公式ページを確認しておきましょう。

注意:「1年」の数え方がずれやすい

国外運転免許証の有効期間は「発行日から1年」、SPFの条件は「シンガポールでの居住が12か月未満」です。たとえば出国の2か月前に取得すると、入国から10か月ほどで国外運転免許証のほうが先に切れます。

赴任の準備期間が長い人は、取得のタイミングを逆算しておくと安心です。赴任準備全体の流れはシンガポール赴任準備チェックリストにまとめています。

居住12か月を超えたら:シンガポール免許への切替(BTT)

切替が必要な人

SPFは、次の人にシンガポールの運転免許が必要だとしています。

  • シンガポール国民と永住者
  • シンガポールに12か月を超えて居住する外国人
  • 12か月未満でも、Work Permit・S Passで運転手として雇用されている外国人

EPで働く駐在員も、DPで帯同する家族も、居住が12か月を超えれば切替の対象です。帯同する配偶者が日常的に運転する予定なら、本人と同じタイミングで準備を始めておくとスムーズです。

切替の条件

SPFが挙げる条件は次のとおりです(これに限らない、とも記載されています)。

  • シンガポールでBasic Theory Test(BTT)に合格すること
  • 有効期限内で、停止・取消されていない外国免許を持っていること
  • Class 3/3A(乗用車)とClass 2B(二輪)の切替は18歳以上であること
  • 永住者やパス保有者で、外国免許を永住権や最初のパスの取得後に取った場合は、その国に12か月のうち6か月以上滞在していたことを示す書類が必要

BTT(Basic Theory Test)とは

BTTは、シンガポールの交通ルールや標識についての学科試験です。

SPFは、シンガポールで免許を取るための訓練を次の3つのドライビングセンターで始められると案内しています。

  • Bukit Batok Driving Centre
  • ComfortDelGro Driving Centre
  • Singapore Safety Driving Centre

BTTの予約方法・受験料・試験言語は各ドライビングセンターの公式ページで確認してください。

SPFのサイト(Online Learning Portal)では、BTTの公式ハンドブック「Basic Theory of Driving」が公開されています。英語・中国語・マレー語・タミル語の4言語です(日本語版はありません)。

手続きの流れ

  1. BTTを受験し、合格する(予約方法・受験場所は各ドライビングセンターの公式ページで確認)
  2. 必要書類をそろえる(英訳を含む。次の項目を参照)
  3. SPFのオンライン事前審査(Foreign Licence Pre-assessment)を申し込む
  4. 審査で対象と判断されると、予約用のリンクが届く
  5. 予約した日時にTraffic Police本部(10 Ubi Avenue 3, Singapore 408865)へ行き、手続きをする

SPFは、予約を確保してから本部へ行くよう案内しています。飛び込みの来訪は受け付けていません。

窓口の営業は平日8:30〜17:30(昼休み13:00〜14:00、整理券の発行は17:00まで)で、土日・祝日は休みです。

SPFの記載では、オンライン手続きの所要時間は10分、窓口での処理は20分が目安です。

必要書類(SPFの記載)

主な書類は次のとおりです(全項目はSPFのページで確認してください)。原本とコピーの両方が求められます。

Traffic Policeは必要に応じて追加書類を求めることがある、とも記載しています。

  • パスポートサイズのカラー写真(白背景、マットまたはセミマット、3か月以内に撮影)
  • 本人確認書類:EP・S Pass・DPなどの保有者は、就労パス/長期滞在パス、FIN(外国人の識別番号)カード、シンガポールに初めて入国した日がわかる現在または以前のパスポート
  • 現在の運転免許証。免許証に最初の取得日が載っていない場合は運転記録の抜粋
  • 英語でない免許の場合は、シンガポールの登録翻訳会社による公式な英訳
  • 免許を取得した国に1年(うち実際の滞在6か月以上)居住していたことを示す書類(パスポート、雇用・学歴・税の書類など)

英訳について、在シンガポール日本国大使館は「自動車運転免許証抜粋証明」を案内しています。これは日本の免許から必要事項を抜き出して英訳・証明するもので、シンガポールの免許切替などに使えるとされています。

どの英訳が認められるかは、事前審査の段階でSPFの案内に従ってください。

手数料

SPFの記載では、切替申請の手数料は$50です。Traffic Police本部の窓口では、NETS、デビットカード、クレジットカード、SGQRで支払えます。

BTTの受験料や講習費は別で、各ドライビングセンターの公式ページで確認が必要です。

免許のクラスについて

シンガポールの乗用車の免許には、Class 3と、クラッチペダルのない車に限るClass 3Aがあります。自分の日本の免許がどちらに切り替わるかは、事前審査の際にSPFの案内で確認してください。

なお、Work Permit・S Pass保有者はClass 3Cとなります。SPFによると、Class 3の車を運転するにはBTTに加えて実技試験の合格が必要です。

切替後に便利なこと

SPFによると、シンガポールの運転免許はSingpassアプリの「Digital Driving Licence」で表示できます。国内での免許情報の確認に使えます。

Singpassの設定がまだの人はシンガポール入国後にやることを参考にしてください。

在シンガポール日本国大使館の「自動車運転免許証抜粋証明」

ハンドル(イメージ)
ハンドル(イメージ)

日本の免許を英訳した証明書で、12か月未満の運転(IDPがない場合)と、免許切替の両方で使える可能性がある書類です。

大使館のFAQでも、1年未満の滞在なら国際免許証、または日本の免許と抜粋証明で対応できる旨が案内されています。

  • 申請方法:窓口申請(来館予約が必要)と、オンライン在留届(ORRネット)からのオンライン申請があります
  • 必要なもの:有効な日本の運転免許証の原本(マイナ免許証は対象外)、有効なパスポートの原本、申請書
  • 交付:申請日の翌開館日から数えて4開館日目以降(例:月曜申請なら金曜交付)
  • 手数料:大使館の手数料ページで確認(窓口申請は現金のみ、オンライン申請は受取時に現金、またはクレジットカード等で来館前にORRネット上で決済)
  • 場所:16 Nassim Road。最寄りのOrchard駅から徒歩約20分で、駐車場は使えません。バスも利用できます

マイナ免許証だけを持っている人は、この証明の対象外です。赴任前に免許証の形式も確認しておきましょう。

大使館では日本の免許の更新や国外運転免許証の発行はできません。

駐在中の日本の免許はどうする?

シンガポールで運転を続けるにも、将来シンガポールの免許を切り替えるにも、日本の免許が有効であることが前提になります。

警察庁は海外滞在者向けに、次のような案内をしています(一般的な概要です。詳細は住所地の警察で確認してください)。

  • 出国前:更新期間内に海外にいることが見込まれる場合、更新期間前に更新できる場合があります。海外渡航を示す書類が必要です
  • 海外滞在中に期限が切れた場合:失効から6か月以内なら、技能・学科試験が免除されます
  • 失効から6か月を超えて3年以内:海外滞在などやむを得ない理由があれば、その事情がやんでから(帰国後など)1か月以内の手続きで技能・学科試験が免除されます。ただし、一時帰国したときに手続きをしなかった場合は認められないことがあります
  • 失効から3年以上:試験の一部免除は認められません

一時帰国のタイミングで更新できるかどうかを、赴任前に一度確認しておくと安心です。

本帰国時の手続きはシンガポール帰任(本帰国)手続きチェックリストにまとめています。

シンガポールの免許で日本で運転する場合や、日本の免許への切替の条件は、大使館FAQが案内しているとおり日本の警察に確認してください。

車を持つ場合に知っておきたい仕組み(COE・ERP・駐車)

ここでは陸上交通庁(LTA)の公式サイト「OneMotoring」で確認できる仕組みだけを紹介します。金額は変動するため、最新の数字はLTAの公式ページで確認してください。

COE(Certificate of Entitlement)

COEは、シンガポールで車を所有・使用する権利です。車の登録日から10年間有効で、期限後は車の登録を抹消するか、所定の金額を払って更新します。

COEは入札で割り当てられ、入札は原則として月2回行われます。車の大きさや種類ごとにカテゴリーが分かれています。

ERP(Electronic Road Pricing)

ERP(電子式の道路料金)は、道路の混雑を管理するための電子課金の仕組みです。運用時間中にガントリー(ゲート)を通ると料金が引き落とされます。

車にはIU(In-Vehicle Unit、料金支払い用の車載器)またはOBU(On-Board Unit)の装着が必要です。

LTAの案内では、日曜と祝日はERPの料金がかかりません。料金は時間帯とガントリーごとに設定され、OneMotoringで確認できます。

LTAは新しいERP 2.0への移行を進めています。車を買う・借りる際は最新の状況を確認してください。

駐車

LTAの案内によると、駐車場にはゲートでカード精算する駐車場と、クーポン式の駐車場があります。

クーポン式の駐車場ではParking.sgアプリで支払うことができます。アプリを使わない場合は、駐車中にクーポンを車内に掲示する必要があります。

違法駐車には罰金があります。住まいの駐車場の条件は、賃貸契約の前に確認しておきましょう(コンドの賃貸契約の流れと注意点)。

カーシェア・レンタカーという選択肢

車のキー(イメージ)
車のキー(イメージ)

「毎日は乗らないけれど、週末に家族で出かけるときだけ車がほしい」という場合は、カーシェアやレンタカーを使う方法もあります。

当サイトでは特定の事業者はすすめませんが、選ぶときは次の点を各社の公式ページで確認してください。

  • 日本の免許+IDP、またはシンガポールの免許のどちらで利用できるか
  • 利用できる年齢や運転経験年数の条件
  • 保険の補償範囲と、事故のときの自己負担
  • ERPや駐車料金の精算方法
  • チャイルドシートの貸し出しがあるか、持ち込みが必要か
  • 乗り降りする場所がコンドやMRT(都市鉄道)駅から近いか

子どもを乗せる場合のチャイルドシートのルールはシンガポールのMRT・バス・タクシー子連れガイドで紹介しています。

日常の移動は公共交通、週末は車、と使い分ける家庭の住まい選びは駐在家族の住むエリアガイドも参考にしてください。

よくある質問

赴任してすぐ、日本の免許だけで運転できますか?

SPFの案内では、居住12か月未満の外国人は、外国免許に加えて国際運転免許証(IDP)か、IDPがない場合は公式な英訳が必要です。

日本の免許は英語表記ではないため、免許証だけでは条件を満たしません。

帯同家族(DP保有者)も切替が必要ですか?

SPFは、パスの種類ではなく「12か月を超えて居住する外国人」を切替の対象としています。DPで帯同する家族も、12か月を超えて運転を続けるなら切替が必要です。

BTTは日本語で受けられますか?

SPFの切替案内には試験言語の記載がありませんでした。受験できる言語は、各ドライビングセンターの公式ページで確認してください。

切替にはどのくらい費用がかかりますか?

SPFの記載では、切替申請の手数料は$50です。これとは別に、BTTの受験料、英訳の手数料、写真代などがかかります。

BTTの受験料は各ドライビングセンター、抜粋証明の手数料は大使館の公式ページで確認してください。

日本の免許が駐在中に期限切れになりそうです。どうすればいいですか?

警察庁は、更新期間中に海外にいる見込みの場合は期間前に更新できる場合があると案内しています。失効後も、期間に応じて試験の免除などの特例があります。

条件や必要書類は住所地の警察の公式ページで確認してください。なお、シンガポールの免許への切替には有効な外国免許が必要です。

関連記事

この記事は、最終確認日時点でシンガポール警察(SPF)、陸上交通庁(LTA)、日本の警察庁・警視庁、在シンガポール日本国大使館の公式ページに掲載されていた情報をもとにした一般的な案内です。運転免許の条件・手数料・手続きは変更されることがあり、個別の状況によって必要な書類も異なります。手続きの前に必ず各公式ページ(SPF:Singapore Driving Licence、SPF:免許切替の予約、大使館:自動車運転免許証抜粋証明、警察庁:海外滞在中で日本の免許をお持ちの方、LTA OneMotoring)で最新情報を確認し、判断に迷う場合は各窓口に問い合わせてください。

最終確認日: 2026-10-02 / 最新情報は公式ページよりご確認ください。

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この記事を書いた人

シンガポールで暮らす日本人家族のための生活情報メディアです。週末のおでかけ、学校・習い事、住まい、お金や手続きのことまで、「知りたかった」をわかりやすくまとめています。読者の皆様にとって有益な情報を掲載するよう努めております。情報の誤りやリクエストは、お問い合わせからお気軽にどうぞ。

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