ThaiBevとは?事業・業績・日本との関係を解説|シンガポール上場企業ガイド

冷えた飲み物のボトル(イメージ)

コンビニやホーカーで何気なく手に取る100PLUSやF&Nのドリンク。

実はその親会社をたどると、タイのビール「Chang(チャーン)」で知られるThaiBev(タイ・ビバレッジ)に行き着きます。タイの会社なのに、シンガポール取引所に上場しているのも特徴です。

この記事はこんな方に

  • 💼働く側(駐在員ご本人)にとって飲料・食品・外食の取引先として、グループの全体像をつかめる
  • 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとってコンビニや屋台で買う飲み物が、どの会社のものかがわかる

ざっくり言うと

  • 🍺何の会社?タイ最大の飲料会社。ウイスキー・ビール・ソフトドリンク・外食を展開
  • 🇸🇬シンガポールとは?100PLUSなどのFraser and Neave(F&N)の株式約70%を保有
  • 🇯🇵日本とは?緑茶飲料「OISHI」や日本食チェーン「Shabushi」など日本食ビジネスを展開
目次

ThaiBevってどんな会社?

冷えたビールのグラス(イメージ)
冷えたビールのグラス(イメージ)

タイの酒類・飲料の最大手で、東南アジアで飲料と食品のリーダーを目指しています。

項目 内容
正式名称 Thai Beverage Public Company Limited
SGXコード Y92
上場 SGXメインボード
本社 タイ・バンコク
会長 Charoen Sirivadhanabhakdi(チャルーン・シリワタナパクディ)
事業領域 スピリッツ(蒸留酒)、ビール、ノンアルコール飲料、食品
決算期 9月(報告通貨はタイバーツ)
主なブランド Chang、SangSom、Mekhong、OISHI、Bia Saigon
公式サイト thaibev.com

決算期は9月です。いちばん新しい通期は2025年9月期(2024年10月〜2025年9月)になります。

長期計画「PASSION 2030」のもと、ASEANで安定して成長する飲料・食品企業を目指しています。

事業の中身

※ 金額のMは百万の単位です(THBはタイバーツ)。

事業 中身 2025年9月期の売上(前期比)
Spirits(蒸留酒) SangSom、Mekhong、Phraya、Ruang Khaoなどの蒸留酒 THB118,604M(-1.8%)
Beer(ビール) タイのChang、ベトナムのBia Saigon(SABECO) THB123,222M(-2.5%)
Non-alcoholic beverages(ノンアル) 緑茶飲料のOISHI、清涼飲料など THB64,774M(-1.6%)
Food(食品) 日本食チェーンShabushi、KFC(タイのフランチャイズ)など THB21,899M(-1.7%)

利益の柱は蒸留酒です。事業別の純利益(非支配株主の持分を含む)はTHB19,880Mと最大です。

ビールの純利益はTHB6,503Mで前期比24.6%増えました。ベトナムのSABECO(Bia Saigon)は現地で首位を保っています。

ノンアル事業では、F&N株の買い増しで株主帰属利益がTHB2,414Mになりました。前期(THB1,146M)の2倍以上です。

業績の規模感

項目 2025年9月期 2024年9月期 増減
売上高 THB333,286M THB340,289M -2.1%
EBITDA(利払い・税・償却前の利益) THB57,018M THB61,650M -7.5%
純利益(株主帰属) THB25,361M THB27,215M -6.8%

4つの事業すべてで売上が前期を少し下回り、全体では2.1%の減収でした。その中でビール事業は増益を確保しています。

食品事業は前期のTHB301Mの黒字から、THB128Mの赤字になりました。

シンガポール・日本とのつながり

グラスに入ったお茶(イメージ)
グラスに入ったお茶(イメージ)

シンガポール: F&Nの親会社

ThaiBevは、子会社InterBev Investmentを通じてFraser and Neave(F&N)の株式69.68%を持っています(2025年12月時点)。

F&Nは1883年にさかのぼる老舗です。次のブランドなどを展開しています。

  • 100PLUS
  • F&N NUTRISOY
  • F&N MAGNOLIA
  • 緑茶飲料のOYOSHI

ThaiBevは2024年7月に株式交換を発表し、その後完了しました。持っていたFrasers Propertyの株式28.78%をすべてTCC Assetsに渡し、代わりにF&N株41.30%を受け取るものです。

F&Nの持分は28.31%から約7割に上がっています。不動産から手を引き、飲料・食品に集中するための再編です。

日本: 日本食ビジネス

グループには、緑茶飲料ブランド「OISHI」や、日本食レストランチェーン「Shabushi」があります。Shabushiは2025年9月期にブランドを大きく刷新しました。

タイに出張したとき、緑茶飲料や日本食レストランでこれらの名前を見かけるかもしれません。

駐在員の仕事・暮らしとの接点

  • 毎日の飲み物: スポーツドリンクの100PLUS、豆乳のF&N NUTRISOY、乳製品のF&N MAGNOLIAなど、スーパーやコンビニで見かけるF&Nの商品はThaiBevグループです。
  • 取引先として: 食品・飲料、包装資材、物流、広告の仕事では、タイ・ベトナム・シンガポールなど複数の国にまたがる大口の取引先になりえます。
  • 週末の旅行で: タイやベトナムに行けば、Chang、SangSom、Bia Saigonが身近な存在です。旅行先選びは週末旅行ベスト10もどうぞ。

最近の動き

  • F&N株を約7割に: Frasers Property株との株式交換が完了してF&N株を買い増し、飲料・食品に専念する体制にしました。
  • PASSION 2030: 「Reach Competitively」と「Digital for Growth」を柱に、ASEANでの販売力とデジタル活用を強めています。
  • 外食の見直し: Shabushiのブランド刷新や、KFCフランチャイズのタイ国内での出店拡大を進めています。

よくある質問

タイの会社なのに、なぜSGX上場なの?

ThaiBevの株式はSGXメインボードに上場しています。シンガポールのF&Nの親会社でもあり、シンガポールとの関係が深い会社です。

Frasers Propertyとはいまも関係がある?

ThaiBevは株式交換でFrasers Propertyの持ち株をTCC Assetsに渡しました。いまのThaiBevは不動産から離れ、飲料と食品に集中しています。

決算はいつ発表される?

決算期が9月なので、12月決算の会社とは数字が出る時期がずれます。2026年9月期の決算が発表されたら、この記事も更新します。

関連記事

数字は各社の公式発表(2025年9月期)に基づきます。この記事は企業情報の紹介を目的としたもので、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。

最終確認日: 2026-10-02

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

シンガポールで暮らす日本人家族のための生活情報メディアです。週末のおでかけ、学校・習い事、住まい、お金や手続きのことまで、「知りたかった」をわかりやすくまとめています。読者の皆様にとって有益な情報を掲載するよう努めております。情報の誤りやリクエストは、お問い合わせからお気軽にどうぞ。

コメント

コメントする

目次