Marina Bay Financial Centre(MBFC、マリーナベイ・フィナンシャルセンター)やOne Raffles Quayにオフィスがある会社は多いですよね。
そのビルに出資しているのが、香港の名門デベロッパーHongkong Land(香港置地)です。香港の会社なのに、実はシンガポールの金融街でも大家さんの一人です。
この記事はこんな方に
- 💼働く側(駐在員ご本人)にとって勤務先や訪問先のオフィスビルが、どんな会社の持ち物かがわかる
- 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとってマリーナ地区のランチや買い物の場所の、大家がわかる
ざっくり言うと
- 🏢何の会社?香港セントラルとシンガポールの一等地に高級オフィスを持つ不動産会社
- 🇸🇬シンガポールでは?MBFC、One Raffles Quay、Asia Square Tower 1などを大型ファンドで保有
- 👔駐在員との接点は?勤務先のオフィスビルの大家さん、Marina Bay Link Mallのランチ
Hongkong Landってどんな会社?

アジアの主要都市で「超一等地の複合商業施設」を持ち、運営する会社です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Hongkong Land Holdings Limited |
| SGX(シンガポール取引所)コード | H78 |
| 設立 | 1889年 |
| 登記 | バミューダ |
| 上場市場 | ロンドン証券取引所(プライマリー)、シンガポール・バミューダ(セカンダリー) |
| 主要株主 | Jardine Matheson(54.7%) |
| 事業領域 | オフィス・商業施設の保有・運営、不動産ファンド運用 |
| 決算期 | 12月 |
| 公式サイト | hkland.com |
Jardine Mathesonグループの一員です。グループの持株会社と同じくロンドンをプライマリー市場とし、シンガポールにもセカンダリー上場しています。
2035年に向けた戦略では、運用資産(AUM)をUS$1,000億に増やす目標を掲げています。外部の投資家資金も活用する方針です。
事業の中身
| 分野 | 中身 | 規模・主な物件 |
|---|---|---|
| 香港の投資物件 | 香港セントラル地区のオフィスと高級商業施設(LANDMARKなど) | 12棟・400万平方フィート超 |
| シンガポールの投資物件 | 金融街のプレミアムなオフィス | MBFC Tower 1・2、One Raffles Quay、One Raffles Link、Asia Square Tower 1(ファンド経由) |
| 中国本土など | 上海のWestbund Centralなどの複合開発 | 賃貸住宅も運営 |
| 分譲住宅(縮小中) | 住宅を開発して売る事業 | 撤退を決め、シンガポール・マレーシアのMCL Landは2025年10月に売却完了 |
いまの戦略は「売って資金を回し、一等地の商業不動産に集中する」こと。
2027年末までにUS$40億の資本を回収する目標です。これに対し、2026年2月末までに累計US$36億(目標の90%)まで進みました。
業績の規模感
| 項目 | 2025年12月期 | 2024年12月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | US$14億4,830万 | US$20億210万 | 28%減 |
| 基礎純利益 | US$4億5,820万 | US$4億9,860万 | 8%減 |
| 純利益(株主帰属) | US$12億6,340万 | US$13億8,490万の赤字 | 黒字転換 |
売上は約3割減り、本業の実力を示す基礎純利益も8%減でした。一方で、前期は大きな最終赤字だった純利益は、2025年12月期に黒字へ戻っています。
分譲住宅から賃貸・ファンド運用へ軸足を移している途中の数字として見るとよいでしょう。
日本とのつながり

Hongkong Land自体は日本で目立った事業を公表していません。ただ親会社のJardine Mathesonは、横浜の最初の土地売却で「1番地」を取得し、日本に拠点を置いた最初の外国商社です。
グループのホテル「Mandarin Oriental, Tokyo」は東京・日本橋にあります。
シンガポールの物件は、多国籍企業が入居するオフィスが中心です。そのため、日系企業の駐在員にとっては「ビルのオーナー側」として関わる相手です。
駐在員の仕事・暮らしとの接点
- 🏢 勤務先: MBFC Tower 1・2、One Raffles Quay、One Raffles Link、Asia Square Tower 1
- 🚇 通勤: 複数のMRT(都市鉄道)駅と通路でつながる立地
- 🍽️ ランチ: MBFCとつながるMarina Bay Link Mallもファンドの対象物件
オフィスの賃貸契約や移転を担当する総務・管理部門の方なら、交渉相手として名前が出てくるはずです。香港に出張する機会がある方は、セントラル地区のLANDMARKなどでも同社の物件を目にするでしょう。
最近の動き
- 2026年2月、シンガポール最大級のオフィス特化型私募ファンド「Singapore Central Private Real Estate Fund(SCPREF)」を設立。規模はS$82億(US$64億)で、Qatar Investment Authority、APGなどが参加。Hongkong Landは約50%を出資し、運用も担当
- 2025年9月、シンガポール・マレーシアの住宅デベロッパーMCL LandをSunway GroupにS$7億3,900万で売却すると発表し、同年10月に完了
- 2025年12月、SCPREFの組成にあわせてMBFC Tower 3の持ち分(33⅓%)を売却
よくある質問
MBFCやOne Raffles Quayは全部Hongkong Landのもの?
いいえ。MBFC Tower 1・2とOne Raffles Quayは33⅓%の持ち分です。
One Raffles LinkとAsia Square Tower 1は100%の持ち分で、いずれもSCPREFというファンドが保有しています。Hongkong Landはこのファンドに約50%を出資しています。
Jardine Mathesonとの関係は?
Jardine Mathesonが54.7%を持つ子会社です(2025年末時点)。同じグループにはDFI Retail GroupやMandarin Orientalもあります。
シンガポールで住宅も売っている?
いいえ。分譲住宅(build-to-sell)からは撤退しました。
シンガポール・マレーシアで住宅開発をしていたMCL Landは、2025年10月にSunway Groupへの売却が完了しています。
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数字は各社の公式発表(2025年12月期ほか)に基づきます。この記事は企業情報の紹介を目的としたもので、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。
最終確認日: 2026-10-02 / 最新情報は公式ページよりご確認ください。


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