one-northのオフィス、Changi Business Parkの研究拠点、Science Parkのラボ。シンガポールで働く駐在員の職場が、実はREIT(不動産投資信託)の持ち物ということはよくあります。
その代表がCapitaLand Ascendas REIT(CLAR)。ビジネスパークや物流施設、データセンターを幅広く持つREITで、2026年には日本にも進出しました。
この記事はこんな方に
- 💼働く側(駐在員ご本人)にとって自社や取引先が入る職場の建物の、持ち主と事業がわかる
- 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとって家族の職場がある一帯を持つ会社の姿がわかる
ざっくり言うと
- 🏭何の会社?ビジネスパーク・物流・工場・データセンターを持つシンガポール最初の産業系REIT
- 🇯🇵日本とは?2026年、三井物産系ファンドと大阪圏のデータセンターを共同保有
- 👔駐在員との接点は?one-north、Science Park、Changi Business Parkなどの職場・取引先
CapitaLand Ascendas REITってどんな会社?

シンガポールで最初に上場した、最大のビジネススペース・産業系REITです。
REIT(不動産投資信託)は、投資家から集めたお金で不動産を持つ仕組みです。テナントからの賃料を、分配金として投資家に配ります。
物件の運用は専門の運用会社(マネージャー)が行います。CLARのマネージャーはCapitaLand Investment(CLI)の完全子会社で、CLIがスポンサーです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | CapitaLand Ascendas Real Estate Investment Trust |
| SGX(シンガポール取引所)コード | A17U |
| 上場 | 2002年11月 |
| 運用会社 | CapitaLand Ascendas REIT Management Limited(CLIの完全子会社) |
| スポンサー | CapitaLand Investment |
| 物件数 | 234物件(シンガポール97、豪州33、米国49、英国・欧州54、日本1。2026年6月末) |
| テナント数 | 1,802社(2026年6月末) |
| 決算期 | 12月 |
| 公式サイト | capitaland-ascendasreit.com |
事業の中身
2025年末の資産評価額はS$182億。そのうちシンガポールが68%(S$124億)で、ほかは豪州12%、米国11%、英国・欧州9%です。
| 分野 | 中身 | 割合 |
|---|---|---|
| ビジネススペース | ビジネスパーク内のオフィス(Galaxis、Nexus @one-north、ONE@Changi Cityなど) | 36% |
| ライフサイエンス | 研究開発・ラボ向け(1 Science Park Driveなど) | 8% |
| 物流 | 倉庫・物流センター | 24% |
| 産業 | 工場・高仕様の産業ビル(Aperiaなど) | 21% |
| データセンター | データセンター(9 Tai Seng Driveなど) | 11% |
割合は2025年の年次報告書の資産構成。
テナントは次のとおり、さまざまです。
- IT
- 物流
- バイオ・医薬
- 金融のバックオフィス
- 電子機器
- 製造業など
シンガポールでは、次のようなビジネスパークに物件を持っています。
- Singapore Science Park
- one-north
- Changi Business Park
- International Business Park
業績の規模感
| 項目(2025年12月期) | 金額 | 前期比 |
|---|---|---|
| 総収入(Gross Revenue) | S$15億3,860万 | +1.0% |
| 純不動産収入(NPI) | S$10億6,760万 | +1.7% |
| 分配可能利益 | S$6億7,830万 | +1.4% |
| 1口あたり分配金(DPU) | 15.005セント | -1.3% |
収入・利益は小幅に増えた一方、DPUはわずかに減りました。
2025年は、約S$15億の物件取得と、9物件・S$5億650万の売却を並行して進めました。ポートフォリオの入れ替えを進めた1年でした。
2025年末の稼働率は90.9%です。
日本とのつながり

2026年3月、CLARは日本への初進出を発表しました。大阪圏にあるTier IIIのハイパースケール・データセンターの49%を、S$6億2,070万(764億円)で取得するものです。
残りの持分は、三井物産リアルティ・マネジメントが運用するファンドが保有します。
電力容量は40.5MW(さらに5.4MWの拡張余地あり)で、テナントは投資適格の世界的なハイパースケーラーです。取得は2026年5月7日に完了しました。
日本の大手商社系の運用会社と組む形で、日本とのつながりが一気に深まりました。
駐在員の仕事・暮らしとの接点
- 職場として: one-northのGalaxisはone-north駅に直結し、飲食店やフードコートもある複合ビル。同じくone-north駅近くのNexus @one-northもCLARの物件です。
- 東部のビジネスパーク: Changi Business ParkのONE@Changi Cityは、隣接するモールChangi City PointやMRT(都市鉄道)につながる9階建てのビジネスパークです。
- 取引先として: 工場・倉庫・データセンターを借りる製造業や物流業の駐在員にとっては、賃貸の交渉相手になり得ます。
最近の動き
- Science Parkの再開発: 2025年に1 Science Park Driveと5 Toh Guan Road Eastの再開発が完了(総額S$4億760万)。
- シンガポールでの大型取得: 2026年3月、物流・産業の25 Loyang Crescent(S$5億420万)と、Science Parkのビジネススペース「Ascent」の50%(S$2億4,500万)の取得を発表。
- 日本進出: 同じく2026年3月に大阪圏のデータセンター49%の取得を発表し、5月に完了しました。
よくある質問
CICTとの違いは?
どちらもCapitaLand Investmentがスポンサーです。ただ、CICTはモールとオフィス、CLARはビジネスパーク・物流・産業・データセンターが中心です。
どんな会社がテナントですか?
次のように幅広く、2026年6月末時点で1,802社です。
- データセンター
- IT
- 物流
- バイオ・医薬
- 金融のバックオフィス
- 電子機器
- 製造業など
日本の物件はどこにありますか?
大阪圏のデータセンター1件で、CLARの持分は49%です。
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数字は各社の公式発表(2025年12月期、物件数・テナント数は2026年6月末)に基づきます。この記事は企業情報の紹介を目的としたもので、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。
最終確認日: 2026-10-02 / 最新情報は公式ページよりご確認ください。


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