パーム油や食用油のニュースでよく名前が出る「Wilmar(ウィルマー)」。シンガポールに本社があるのに、街で社名を見かけることはあまりありません。
実はアジアを代表する農業関連企業で、日本にも油脂や食品原料を販売しています。
この記事はこんな方に
- 💼働く側(駐在員ご本人)にとって食品・化学・商社の取引先として、事業と日本での販売をつかめる
- 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとって食用油や食品原料の裏側にいる会社がわかる
ざっくり言うと
- 🌾何の会社?パーム油・大豆・小麦・砂糖などを育て、加工し、売るアジアの農業関連大手
- 🇯🇵日本とは?東京に100%子会社ウィルマージャパン。油脂や食品原料を日本市場に販売
- 👔駐在員との接点は?食品・化学・商社の取引先として。シンガポール本社の就職先としても
Wilmarってどんな会社?

農園から工場、ブランド商品の販売まで、農産物の流れを一社でつなぐのが特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Wilmar International Limited |
| SGX(シンガポール取引所)コード | F34 |
| 設立 | 1991年 |
| 本社 | シンガポール |
| 主要株主 | Kuok Group、Archer Daniels Midland(ADM) |
| 経営トップ | Kuok Khoon Hong 会長兼CEO |
| 事業領域 | 食用油、製粉、砂糖、飼料原料、パーム農園、油脂化学、バイオディーゼルなど |
| 決算期 | 12月(報告通貨は米ドル) |
| 従業員数 | 約100,000人 |
| 公式サイト | wilmar-international.com |
1991年創業で、工場は1,000か所以上。中国・インド・インドネシアのほか、約50か国に販売網を持ちます。
家庭用の小分けパックの食用油では世界最大の生産者です。
事業の中身
※ 金額のMは百万、Bは10億の単位です。
| セグメント | 中身 | 2025年12月期の税引前利益 |
|---|---|---|
| Food Products(食品) | 家庭用パックの食用油・米・小麦粉、業務用の中型パック、バルク販売。販売量3,470万トン | US$449.7M(-10%) |
| Feed and Industrial Products(飼料・工業用) | パーム油などの熱帯油、大豆など油糧種子の搾油、穀物、砂糖の取引。販売量6,800万トン | US$861.0M(+4%) |
| Plantation and Sugar Milling(農園・製糖) | アブラヤシ農園と製糖工場。生果房の生産量404万トン | US$356.5M(+32%) |
利益が最も大きいのは飼料・工業用の部門で、2025年下半期は大豆などの搾油マージンが上がったことが追い風になりました。農園部門は、上半期のパーム油価格の高さに支えられて3割以上の増益でした。
業績の規模感
| 項目 | 2025年12月期 | 2024年12月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | US$70.4B | US$67.4B | +4.5% |
| 純利益 | US$1.41B | US$1.17B | +20.6% |
| コア純利益 | US$1.28B | US$1.16B | +9.7% |
純利益が2割増えたのは、一時的な評価益(US$1.14B)が大きく影響しています。インドのAWL Agri Businessを子会社にしたことに伴うものです。
一時的な要因を除いたコア純利益は約1割の増益です。
Kuok会長兼CEOは、2026年も厳しい事業環境が続くとしています。そのうえで、業績は「満足できる」水準を見込んでいます。
日本とのつながり

東京・港区(西新橋)に、Wilmar Internationalの100%子会社「ウィルマージャパン株式会社」があります。
2003年10月に駐在員事務所として始まり、2007年8月に日本法人になりました。グループの製品を日本市場で販売していて、主な取扱品は次のとおりです。
- 🌻 植物油脂・加工油脂(大豆油、菜種油、パーム油など)
- 🧪 オレオケミカル(脂肪酸、グリセリンなど)
- 🍬 食品原料(砂糖調整品、各種たん白など)
- 🐄 飼肥料原料(大豆粕、菜種粕など)
駐在員の仕事・暮らしとの接点
- 取引先として: 食品メーカー、油脂・化学メーカー、商社の食料・化学品部門の駐在員にとっては、原料の調達先や競合として名前が挙がることの多い会社です。
- 就職・転職先として: 本社がシンガポールにあるため、現地採用の転職先の候補にもなります。日本市場向けの販売はウィルマージャパンが担っています。現地採用の進め方は現地採用ガイドを参考に。
- 暮らしの中で: 家庭用パックの食用油では世界最大の生産者で、アジアやアフリカの多くの国で自社ブランドが上位を占めています。
最近の動き
- インドAWLを子会社化: 2025年11月、旧Adani Wilmarの AWL Agri Business株13%を追加取得し、持分56.94%の子会社にしました。
- 中食・セントラルキッチン: 調理済みの食品やセントラルキッチン製品、フードパークの運営にも事業を広げています。
- 2025年12月期は増益: 純利益はUS$1.41Bで、前期比20.6%増でした。
よくある質問
日本語で問い合わせできる窓口はある?
日本市場との取引は、東京・港区のウィルマージャパン株式会社が窓口です。
主な株主は?
公式サイトでは、Kuok Groupと米国の穀物大手Archer Daniels Midland(ADM)を株主として紹介しています。
パーム油だけの会社?
いいえ。パーム油は事業の一部で、大豆の搾油、小麦粉・米、砂糖、飼料原料、油脂化学、バイオディーゼルなども手がけています。
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数字は各社の公式発表(2025年12月期)に基づきます。この記事は企業情報の紹介を目的としたもので、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。
最終確認日: 2026-10-02 / 最新情報は公式ページよりご確認ください。


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