CICTとは?持っているモール・オフィスと業績を駐在員向けに解説|上場企業ガイド

シンガポールのショッピングモール(イメージ)

週末のPlaza Singapura、打ち合わせで行くRaffles City、郊外のIMMやWestgate。駐在生活でおなじみのモールやオフィスを、実はまとめて持っているのがCICTです。

「REIT(不動産投資信託)って何?」というところから、持っている物件と日本との接点までを整理しました。

この記事はこんな方に

  • 💼働く側(駐在員ご本人)にとって打ち合わせで行くオフィスや商業施設の持ち主がわかる
  • 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとって週末に行くモールを、どんな会社が持っているかがわかる

ざっくり言うと

  • 🛍️何の会社?モール・オフィスを持つシンガポール最大級の商業不動産REIT
  • 🇯🇵日本とは?物件は日本になし。スポンサーのCapitaLand側が日本で事業展開
  • 👔駐在員との接点は?Raffles City、ION Orchard、Funan、Capital Towerなど日常的に行く場所
目次

CICTってどんな会社?

ショッピングモールの吹き抜け(イメージ)
ショッピングモールの吹き抜け(イメージ)

シンガポールで最初に上場したREITで、モールとオフィスの「大家さん」です。

REIT(不動産投資信託)は、投資家から集めたお金で商業施設やオフィスを保有する仕組みです。テナントからの賃料を、分配金として投資家に配ります。

運用はREIT自身ではなく、専門の運用会社(マネージャー)が担います。

CICTのマネージャーはCapitaLand Investment(CLI)の子会社です。CLIグループがスポンサーとして、物件の供給や運営を支えています。

2002年7月にCapitaLand Mall Trustとして上場しました。2020年11月にCapitaLand Commercial Trustと合併して、今の名前になりました。

項目 内容
正式名称 CapitaLand Integrated Commercial Trust
SGX(シンガポール取引所)コード C38U
上場 2002年7月(CapitaLand Mall Trustとして)
運用会社 CapitaLand Integrated Commercial Trust Management Limited(CLIの子会社)
スポンサー CapitaLand Investment
物件数 26物件(シンガポール21、フランクフルト2、シドニー3。2025年12月末)
資産規模 S$274億(2025年12月末の物件評価額)
決算期 12月
公式サイト cict.com.sg

事業の中身

物件は「モール」「オフィス」「複合施設」の3タイプ。評価額ベースでシンガポールが94%を占めます。

タイプ 主な物件(シンガポール) 評価額の割合
モール ION Orchard(持分50%)、Bugis Junction、Bugis+、Tampines Mall、Bedok Mall、Junction 8、IMM Building、Westgate、Lot One、CQ @ Clarke Quay 35%
オフィス Capital Tower、CapitaGreen、CapitaSpring、Six Battery Road、Asia Square Tower 2、CapitaSky(持分70%) 40%
複合施設 Raffles City Singapore、Plaza Singapura、The Atrium@Orchard、Funan 25%

海外はドイツ・フランクフルトのオフィス2棟と、オーストラリア・シドニーの3物件。2025年末のポートフォリオ全体の稼働率(契約ベース)は96.9%です。

表は2025年12月末時点です。その後2026年7月にオーチャードのParagonが加わり、Asia Square Tower 2は2026年9月に売却が完了しました(「最近の動き」参照)。

業績の規模感

項目(2025年12月期) 金額 前期比
総収入(Gross Revenue) S$16億1,920万 +2.1%
純不動産収入(NPI) S$11億8,970万 +3.1%
分配可能利益 S$8億6,090万 +14.4%
1口あたり分配金(DPU) 11.58セント +6.4%

総収入の伸びは小さめですが、分配可能利益は前期比14.4%増と2桁の伸びになりました。

この間、2024年10月にION Orchardの持分50%を、2025年8月にCapitaSpringの残り55%を取得しています。

日本とのつながり

カウンターの寿司(イメージ)
カウンターの寿司(イメージ)

CICT自体は日本に物件を持っていません。

ただしスポンサーのCLIは、日本に強い運用会社SC Capital Partnersへの出資などで日本事業を広げています(詳しくはキャピタランド・インベストメントの記事へ)。

テナント面では、2025年に日本の寿司店「Sushidan」がRaffles City Singaporeにシンガポール1号店を出しました。ミシュランの星を持つ店です。

CICTの決算発表でも、新しいテナントの例として紹介されています。

駐在員の仕事・暮らしとの接点

  • 買い物・食事: オーチャードのION Orchard、Paragon、Plaza Singapura、シティのRaffles CityやFunan、郊外ならWestgate、IMM、Tampines Mall、Bedok Mall、Junction 8など、駐在家族が普段使うモールがずらりと並びます。
  • オフィス: Capital Tower、CapitaGreen、CapitaSpring、Six Battery Roadは、CBD(中心業務地区)で勤務先・訪問先になりやすいビルです。
  • 取引先として: 店舗やオフィスの出店・入居を検討するとき、交渉相手はCICTのマネージャーになります。

最近の動き

  • Paragonを取得: 2026年4月、オーチャードのParagon(6階建ての商業棟と医療・オフィスの2棟)の100%をS$39億で取得すると発表し、2026年7月1日に完了しました。
  • Asia Square Tower 2を売却: 同じく2026年4月、Asia Square Tower 2をS$24億7,600万で売却すると発表し、2026年9月17日に完了しました。
  • CapitaSpringを完全保有: 2025年8月26日に残り55%を取得しました。
  • Hougang Centralの開発: 2026年1月、CapitaLand Development・UOLとの共同体でHougang Centralの用地(S$15億)を落札。CICTは約30万平方フィートの商業部分を100%保有する予定で、完成は2030〜2031年ごろの見込みです。
  • 郊外モールの売却: Bukit Panjang Plazaを売却し、その資金を新しい投資に回します。

よくある質問

CICTとCapitaLand Investmentの違いは?

CICTは物件を持つREIT、CLIはそのREITを運用する会社(スポンサー)です。CICTのマネージャーはCLIの子会社です。

ION Orchardは全部CICTのものですか?

いいえ。CICTが持つのはION Orchardの50%の持分です(2024年10月30日に取得)。

IMMやWestgateもCICTですか?

はい。どちらもCICTのモールです。

ほかにTampines Mall、Bedok Mall、Junction 8など郊外のモールも持っています。

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数字は各社の公式発表(2025年12月期)に基づきます。この記事は企業情報の紹介を目的としたもので、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。

最終確認日: 2026-10-02

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この記事を書いた人

シンガポールで暮らす日本人家族のための生活情報メディアです。週末のおでかけ、学校・習い事、住まい、お金や手続きのことまで、「知りたかった」をわかりやすくまとめています。読者の皆様にとって有益な情報を掲載するよう努めております。情報の誤りやリクエストは、お問い合わせからお気軽にどうぞ。

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