仕事帰りに寄るGuardianや、MRT(都市鉄道)駅前の7-Eleven。シンガポールで暮らしていると毎日のように目にするこの2つのお店を運営しているのが、香港に本拠を置くDFI Retail Groupです。
以前はCold Storageも同社の傘下でしたが、2025年に売却されました。
この記事はこんな方に
- 💼働く側(駐在員ご本人)にとって小売・消費財の取引先として、店舗網と事業の動きをつかめる
- 🏡帯同する側(ご家族・パートナー)にとっていつものドラッグストアとコンビニの運営会社がわかる
ざっくり言うと
- 🛒何の会社?アジア12市場で約7,600店を展開する、Jardine系の小売グループ
- 🇸🇬シンガポールでは?いまはGuardianと7-Elevenの2ブランド。Cold Storageは売却済み
- 👔駐在員との接点は?ドラッグストアとコンビニの利用者として、小売・消費財の取引先として
DFI Retail Groupってどんな会社?

ドラッグストア、コンビニ、スーパー、家具、外食をアジア各地で手がける小売グループです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | DFI Retail Group Holdings Limited |
| SGX(シンガポール取引所)コード | D01 |
| 登記 | バミューダ |
| 本拠 | 香港(グループの経営拠点) |
| 上場市場 | ロンドン証券取引所(プライマリー)、バミューダ・シンガポール(セカンダリー) |
| 主要株主 | Jardine Matheson(77.5%) |
| 事業領域 | ヘルス&ビューティー、コンビニ、食品、ホームファニシング、レストラン |
| 決算期 | 12月 |
| 従業員数 | 7万9,000人超(2025年末) |
| 公式サイト | dfiretailgroup.com |
旧社名はDairy Farm(デイリーファーム)。Jardine Mathesonグループの一員です。
親会社と同じくロンドンをプライマリー市場とし、シンガポールにもセカンダリー上場しています。
2025年末時点で12市場に7,580店(関連会社を含む)があります。そのうち5,529店を子会社が運営しています。
事業の中身
| 分野 | 主なブランド・中身 | 2025年12月期の規模 |
|---|---|---|
| ヘルス&ビューティー | Guardianなどのドラッグストア。1,533店 | 売上US$26億(7%増)、基礎営業利益US$2億2,800万(8%増) |
| コンビニ | 7-Elevenなど。3,527店 | 売上US$23億(2%減)、基礎営業利益US$9,700万(6%減) |
| 食品 | Wellcome(香港)などのスーパー | シンガポールの食品事業は2025年12月に売却 |
| ホームファニシング | IKEA(香港・マカオ・台湾・インドネシア) | ― |
| レストラン | Maxim’s Caterersに50%出資 | ― |
利益の柱はGuardianを中心とするヘルス&ビューティーです。シンガポールのIKEAは別の会社が運営しており、DFIの担当市場ではありません。
業績の規模感
| 項目 | 2025年12月期 | 2024年12月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 子会社の売上高 | US$89億 | ― | 既存店ベースで1%増(たばこを除く) |
| 基礎純利益 | US$2億7,000万 | US$2億100万 | 35%増 |
| 純利益(株主帰属) | US$2億3,500万 | US$2億4,500万の赤字 | 黒字転換 |
売上はほぼ横ばいでしたが、本業の利益は35%増と大きく伸びました。
中国のYonghui、フィリピンのRobinsons Retailの持ち分や、シンガポールの食品事業を売却して事業を絞り込みました。純負債から純キャッシュの状態になっています。
日本とのつながり

日本との縁は、親会社Jardine Mathesonを通じたものが中心です。Jardineは横浜の最初の土地売却で「1番地」を取得し、日本に拠点を置いた最初の外国商社。
同じグループのホテル「Mandarin Oriental, Tokyo」は東京・日本橋にあります。
ドラッグストアとコンビニを広く展開しています。そのため、日系の化粧品・日用品・食品メーカーの駐在員にとっては、販路として名前が挙がる相手です。
駐在員の仕事・暮らしとの接点
- 💊 Guardian: 市販薬、スキンケア、日用品のドラッグストア
- 🏪 7-Eleven: 2025年に「7-Eleven Singapore」アプリも登場
- 🛒 Cold Storage: 2025年12月に売却完了。いまはDFIのお店ではありません
仕事では、化粧品・日用品・食品メーカーの営業先としての接点が大きいでしょう。DFIは広告事業「DFIQ Media」やEコマースにも力を入れており、店舗やアプリを使った販促の相談先にもなります。
日本の食材を探すなら、日本食材スーパーの記事も参考にしてください。
最近の動き
- 2025年、シンガポールの食品事業(Cold Storage Singapore (1983) Pte Limitedの全株式)を売却。12月初めに完了し、以降はGuardianと7-Elevenでシンガポール市場に展開
- 2025年、YonghuiとRobinsons Retailの持ち分を売却
- 2026年1〜6月期は、継続事業の基礎利益が44%増のUS$1億1,700万。シンガポールの7-Elevenは既存店売上が8%増
- 2026年、香港の屋外広告会社Cody Hong Kongの買収を発表(DFIQ Mediaの強化)
よくある質問
Cold StorageやGiantはもうDFIのお店ではないの?
はい。DFIはシンガポールの食品事業(Cold Storage Singapore (1983) Pte Limited)を売却し、2025年12月初めに完了しました。
これ以降、DFIがシンガポールで展開するのはGuardianと7-Elevenの2ブランドです。
シンガポールのIKEAはDFIが運営している?
いいえ。DFIがIKEAを運営しているのは香港、マカオ、台湾、インドネシアです。
Jardine Mathesonとの関係は?
Jardine Mathesonが77.5%を持つ子会社です(2025年末時点)。Hongkong LandやMandarin Orientalと同じグループです。
関連記事
数字は各社の公式発表(2025年12月期、2026年6月中間期)に基づきます。この記事は企業情報の紹介を目的としたもので、特定の銘柄の売買をおすすめするものではありません。
最終確認日: 2026-10-02


コメント